二重価格表示とは
実際の販売価格に、それより高い比較対照価格を並べて表示する方法です。消費者庁は、同一ではない商品の価格を比較に使う場合や、比較対照価格が実際と異なる・あいまいな場合は、不当表示(有利誤認)に該当するおそれがあるとしています。
「通常価格」を比較に使うときの基準
同じ商品について「最近相当期間にわたって販売されていた価格」を比較対照価格にする場合は、不当表示に該当するおそれはないとされています。ガイドラインはその目安を次のように示しています。
| 確認すること | ガイドラインの基準 |
|---|---|
| 見る期間 | セール開始時点からさかのぼる8週間(販売期間が8週間未満なら、その期間) |
| 原則 | その価格で販売されていた期間が、販売期間の過半を占めていれば「最近相当期間にわたって販売されていた価格」とみてよい |
| 例外1 | その価格での販売期間が通算して2週間未満なら、該当しない |
| 例外2 | その価格で販売された最後の日から2週間以上経過していれば、該当しない |
これを満たさない価格を比較に使う場合は、いつ、どの程度の期間販売されていた価格かを正確に示す必要があります。
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その他の比較価格
- 将来の販売価格:十分な根拠のない将来価格(実際には販売しない価格、ごく短期間しか適用しない価格など)を比較に使うと、不当表示に該当するおそれがあります。消費者庁は「将来の販売価格を比較対照価格とする二重価格表示に対する執行方針」も公表しています。
- 希望小売価格:製造業者などが設定してカタログ等で公表した価格とはいえないものを、希望小売価格と称して比較に使うと問題になります。
- 競争事業者の価格・市価:最近の販売価格とはいえない他店価格や、正確に調査していない「市価」を使うと問題になります。
タイムサービスと割引率の表示
特定の商品について一定の営業時間に限り価格を引き下げるタイムサービスで、当初の表示価格を比較に使う二重価格表示は、通常は不当表示に該当するおそれはないとされています。
「〇%オフ」「〇円引き」のような割引率・割引額の表示も、基本的に二重価格表示と同じ考え方が適用されます。算出の基礎となる価格や割引の内容を実際と異ならせたり、あいまいにしたりすると、不当表示のおそれがあります。
価格は税込の総額で
国税庁のタックスアンサー「『総額表示』の義務付け」によると、事業者が消費者にあらかじめ価格を表示する場合は、消費税額を含めた価格(税込価格)の表示が義務付けられています。表示媒体は問いません(店頭表示、チラシ、新聞・テレビ広告など)。口頭で伝える価格は対象外です。「11,000円(税込)」「11,000円(税抜価格10,000円)」などが表示例として示されています。
店舗での点検表
- 比較に使う「通常価格」で、直近8週間の過半の期間、実際に販売していた
- その価格での販売が通算2週間以上あり、最後の販売日から2週間以上たっていない
- 「今だけ」「期間限定」と書いた価格を、期間終了後も続けていない
- 割引率の計算の基になる価格が実在する
- Googleの投稿、公式サイト、チラシ、予約サイトで同じ価格・同じ条件になっている
- 価格は税込総額で表示している
相談先・依頼先の選び方
具体的な表示が問題になるか迷う場合は、消費者庁の「景品表示法に関する情報提供・相談の受付窓口」や、各都道府県の景品表示法担当部署、弁護士に相談できます。キャンペーンの企画や投稿を外部に任せる場合は、比較価格の根拠(販売期間の記録)を店舗側が確認してから公開する流れにしておきます。
出典・参考にした公式情報
いずれも2026-10-11に内容を確認しました。仕様・制度は変わるため、作業や判断の直前にリンク先の最新版を確認してください。